ヘルニアって一度なったら治らないイメージがありますよね。
本当に一生付き合っていかないといけないのでしょうか?
そこで今回は「椎間板ヘルニアは一生治らないのか」について深堀していきます。
ヘルニアでお悩みの方はぜひ参考にしてみて下さい。
椎間板ヘルニアは一生治らないは本当?【治す方法ややってはいけないこととは】
「ヘルニアって、一度なったら一生治らないんですよね?」
患者さんからこうした声をよく聞きます。
確かに、痛みやしびれが長く続くと「このままずっとこの状態なのかな…」と不安になってしまいますよね。
でも実は、椎間板ヘルニアは自然に回復することもある症状なんです。
今回は、そんな「ヘルニア=一生治らない」という誤解について、普段の施術現場からの視点を交えて、わかりやすくお話ししていきます。
「ヘルニアは治らない」は誤解です
まず最初にお伝えしたいのは、「椎間板ヘルニア=一生治らない」というのは正しくないということです。
たしかに、症状が重い場合や生活習慣が変わらない場合には、長引いたり再発したりすることもあります。
でも、多くの場合、体が自然に回復する力を持っているのです。
特に、飛び出た部分(椎間板と呼ばれる背骨のクッションのような組織の一部)が体の中の“白血球(マクロファージ)”に処理されて、自然と吸収されていくという現象が起こることがわかっています。
これは「自然消滅」や「自然治癒」とも呼ばれています。
なので、一度ヘルニアと診断されても、諦める必要はありません。
実際にMRIで飛び出していた椎間板が、その後きれいに消滅していたというケースは多くあるんです。
ヘルニアが自然に消える期間は?
実際に「自然消滅」するまでには、一般的に3~6か月ほどかかると言われています。
「そんなにかかるの?」と思われるかもしれませんが、体が自分の力で回復していくための時間と考えると、決して長すぎる期間ではありません。
さらに驚かれるかもしれませんが、飛び出した部分が大きいヘルニアの方が、逆に早く回復することもあるという報告もあります。
これは、体が「異物」として認識しやすく、白血球が積極的に処理しやすくなるためだと考えられています。
痛みが長引いていると不安になるかと思いますが、無理に急がず、体の回復力を信じてケアしていくことも大切です。
ヘルニアは腰だけじゃない?首や背中でも起こる可能性があります
「ヘルニア」と聞くと、多くの方が「腰の病気」というイメージを持っていると思います。
もちろん腰(腰椎椎間板ヘルニア)が最も多いのですが、実は首や背中にも起こる可能性があります。
-
首に起きれば「頸椎(けいつい)椎間板ヘルニア」
→ 首の痛み、肩や腕のしびれ、手の感覚異常などが出ます。 -
背中に起きれば「胸椎(きょうつい)椎間板ヘルニア」
→ 背中の痛み、肋骨まわりの違和感、足のしびれなどにつながることも。
つまり、背骨のどこであってもヘルニアは発生する可能性があるということです。
「腰じゃないからヘルニアじゃないと思っていた」という方も、実際に診てみると首や背中に原因があるケースもあります。
場所によって症状の出方が違うため、自己判断せず、専門家に相談することがとても重要です。
手術は最終手段。即効性とリスクを知っておく
手術をすればすぐに楽になるケースもあります。
たとえば、強い痛みやしびれが数週間続いている場合、または排尿に異常が出るような緊急性のある状態では、手術が勧められることがあります。
ただし、手術には体への負担や、再発のリスクもあるため、「今すぐに手術が必要かどうか」は慎重に見極める必要があります。
多くの場合は、まず保存療法(施術や運動・安静など)で様子を見ることが多いです。
私の施術経験上でも、しっかり体のケアを継続すれば、手術せずに回復した方は多くいらっしゃいます。
ヘルニアで「やってはいけないこと」とは?
ヘルニアが悪化したり、再発しやすくなったりする原因には**日常生活での「体への負担」**が大きく関係しています。
特に気をつけたいこと
-
腰を丸めたまま座り続ける(猫背)
-
重いものを急に持ち上げる
-
片足に体重をかけて立つクセ
-
長時間の中腰作業
-
やわらかすぎるソファやマットレス
こうした姿勢や習慣があると、椎間板にかかる圧力が増え、再発のリスクが高くなります。
普段の生活から「腰にやさしい習慣」を心がけることが大切です。
ヘルニアのときに意識したい食生活とは?
ヘルニアの回復には施術や安静だけでなく、**体の中から回復をサポートするための「食生活」**も大切な要素です。
特に意識していただきたいのが、**「水分」と「タンパク質」**です。
1.水分補給をしっかりと
椎間板は水分を多く含んだ組織でできています。
加齢や脱水状態になると、椎間板の柔軟性が失われやすく、クッションとしての働きが低下してしまいます。
特に朝起きたときや、汗をかきやすい季節には脱水になりやすいため注意が必要です。
日中こまめに水分をとるようにし、コーヒーやお茶など利尿作用のあるものばかりではなく、水や白湯を意識してとるようにしましょう。
2.タンパク質で組織の修復を助ける
タンパク質は、筋肉や軟部組織(靭帯・椎間板など)の材料になります。
ヘルニアで傷んだ組織の回復や、筋力低下を防ぐためにも、日々の食事で良質なタンパク質を意識的に摂ることが大切です。
例えば…
-
肉・魚・卵
-
大豆製品(納豆、豆腐、味噌など)
-
ヨーグルト・チーズなどの乳製品
をバランスよく取り入れていきましょう。
食事は体づくりの基本
施術やストレッチと同じくらい、「何を食べるか」「どう摂るか」は体の回復に影響します。
偏った食生活になっていないか、今一度見直してみるのも回復への第一歩です。
ヘルニアの回復には「生活の見直し」が重要
私が施術で関わる患者さんの中には、「以前ヘルニアで手術したけど、また再発した…」という方も少なくありません。
共通しているのは、体の使い方が変わっていないことです。
いくら施術をして一時的に楽になっても、日常の姿勢や体の動かし方が同じままだと、再発しやすくなるのです。
当院ではこんな対応をしています
-
姿勢や体の使い方の指導
-
筋肉の緊張をやわらげる施術
-
ストレッチや軽い体操のアドバイス
-
定期的な体のメンテナンスで再発予防
「今の痛みをどうするか」だけでなく、「これから再発させない体をどう作るか」がとても大切だと考えています。
まとめ:ヘルニアは正しい知識とケアで改善を目指せる
ヘルニアは「一生治らない」と思われがちですが、実際には自然に回復する可能性も高く、生活習慣を見直すことで再発も防げる症状です。
以下に今回のポイントを表でまとめましたので、ぜひ日々の参考にしてみてください。
項目 | ポイント |
---|---|
治るの? | 自然に消えることも。3〜6カ月が目安 |
大きさと回復 | 大きいほど治りやすいこともある |
手術は? | 最終手段。慎重な判断が必要 |
起こる場所 | 腰だけでなく首・背中にも起こる |
NG行動 | 無理な姿勢・急な動き・長時間の安静 |
食生活 | 水とタンパク質をしっかり摂る |
生活改善 | 姿勢・ストレッチ・睡眠を見直す |
👆 スマホの方は、表を左右にスライドできます。
「一生付き合うしかない」とあきらめる前に、できることはたくさんあります。
施術やストレッチだけでなく、日々の姿勢や食事など、体の内側と外側から整えていくことで、無理なく、そして根本から改善を目指していきましょう。
当院は大阪府八尾市を中心に、カイロプラクティックの訪問整体をしています。
ヘルニアの症状で病院や整体に通えないという方に多くご利用頂いておりますので、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
↓関連記事はこちらから↓