肥満でいる事は何となく良くないというイメージはありますが具体的に身体にはどのような悪影響が出るのでしょうか?
肥満だと寿命が縮む?
本記事では「肥満だと寿命が縮む」について深掘りしていきます。
肥満と寿命の関係を知りたい人は、ぜひ本記事をお読みください。
肥満だと寿命は10年縮まる
厚生労働省調査によると日本人男性の3人に1人、女性5人に1人が肥満とされています。
さらに男性の40代50代で約4割が肥満、女性も40代50代で約2割、60代では約3割が肥満と歳を取るにつれ肥満率は上がることがわかっています。
「参考:40代になると太る理由【痩せる方法もお伝えします】」
それに加え、近年のリモートワークの増加により、肥満の人は年々増加していることもわかっています。
では実際に「肥満」とはどのような人を指し、寿命は何年くらい縮まるのでしょうか?
まずはどこからが肥満なのか見ていきましょう。
どこからが肥満?
肥満の定義はWHOと日本では違ってきますが、日本の肥満は「BMI指数が25以上」とされています。
≪日本の指標≫
- 18.5未満→低体重(痩せ型)
- 18.5〜25未満→普通体重
- 25〜30未満→肥満(1度)
- 30〜35未満→肥満(2度)
- 35〜40未満→肥満(3度)
- 40以上→肥満(4度)
≪WHOの指標≫
- 22.5~25→標準体重
- 25~30→過体重
- 30~35→肥満(1度)
- 35~40→肥満(2度)
- 40以上→肥満(3度)
日本人と海外の人では体格や体質も異なるため少し基準が違いますが大きくは変わりません。
そしてBMIは次の式で計算できます。
「BMI=体重kg÷(身長m)²」
例)60kgで171cmの人は→「60kg÷(1.71m)²=BMI20.5」
一度自分のBMIを計算し肥満かどうかチェックしてみましょう。
では、実際にBMIが25以上の肥満の人は、どのくらい寿命が縮んでしまうのでしょうか?
BMIが5増えるごとに寿命は縮まる
海外の大規模調査による肥満と死亡リスクの関係は次のように出ています。
- BMI 22.5~25の普通体重の人は死亡リスクが一番低い
- BMI 25~27.5の人で7%
- BMI 27.5~30で20%
- BMI 30~35で40%
- BMI 35~40で94%
- BMI 40以上で3倍
このように標準体重から肥満になればなるほど、死亡リスクは上昇し寿命が縮まっていることがわかります。
具体的には重度の肥満だと寿命は「約10年」も縮まっており、病気やケガのリスクが上昇するため、寿命は縮んでいってしまいます。
では、肥満でいることで起こる身体へのデメリットとはどのようなものがあるのでしょうか?
肥満のデメリット5選
肥満でいることで死亡リスクの引き金に繋がる病気やケガのリスクも上昇します。
肥満により起こる身体へのデメリットがこちらです。
- 腰痛など身体の痛み
- 生活習慣病のリスク
- 姿勢が悪くなる
- 睡眠障害
- うつ病など精神的ストレス
今回はこの5つに分けてご紹介します。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
肥満のデメリット①腰痛など身体の痛み
肥満によるデメリット一つ目は「腰痛など身体の痛み」です。
地球には重力があるので、自分の体重が増えると脂肪の量も増えるため単純に身体への負荷が大きくなります。
特に身体の土台である「骨盤周り」は上半身と下半身を繋ぎ支えるもので、一番体重がかかりやすい場所です。
“太ってから腰が痛くなった”“腰痛がひどくなった”という人も多いのではないでしょうか?
人の身体は背中~お尻にかけて体重の77%が集まっており、体重が増えるだけその付近にかかる負担も大きくなり痛めやすくなってしまいます。
また肥満になると代謝が落ち血流が悪くなるためコリや張りが起こりやすくなってしまいます。
「参考:腰痛の原因5選。対策や解消法は?」
肥満のデメリット②生活習慣病のリスク
肥満によるデメリット二つ目は「生活習慣病のリスク」です。
生活習慣病とは、食生活、運動、休養、喫煙、飲酒、睡眠など、「普段の不摂生な生活」が理由で起こる身体の病気やケガのことです。
よく言われる三大生活習慣病は
- ガン
- 心疾患(心筋梗塞、心不全など)
- 脳血管疾患(脳梗塞、くも膜下出血など)
のことで肥満が原因のためこれらのリスクは増大します。
実際にBMIが5増えるごとに、心疾患系の死亡リスクは49%、呼吸器疾患の死亡リスクは38%、ガンによる死亡リスクは19%上昇していることがわかっています。
これに加え喫煙をしている人は、さらに死亡リスクが上がることもわかっています。
「参考:【絶対後悔】不摂生を続けたら将来どうなる生活習慣病のリスクとは?」
肥満のデメリット③姿勢が悪くなる
「姿勢が悪くなる」ことも肥満であるデメリットの一つです。
脂肪が増え体重が増えると身体を支える筋量は減り、身体の重さを支えれなくなります。
また身体の土台である「骨格」にも負荷がかかり猫背や反り腰などの原因となります。
姿勢が悪くなれば見た目がだらしなく見えるだけでなく身体に多くの異変が出てしまいます。
- 肩こり
- 腰痛
- 頭痛
- 腸内環境の悪化
- 自律神経の乱れ
- 睡眠障害
- ストレスを感じやすい
などの症状が出てしまい、肥満だと標準体重の人に比べ身体への負担も大きいため、これらの症状もさらに強く出てしまいます。
「参考:姿勢が悪いデメリット5選。太る腸内環境悪化?自律神経の乱れ?」
肥満のデメリット④睡眠障害
「睡眠障害」も肥満であるデメリットの一つです。
肥満であると睡眠が浅く短くなることもわかっています。
例えば、6時間睡眠の23%、5時間睡眠の50%の人が肥満であることがわかっています。
特に肥満の人に多いのが「睡眠時無呼吸症候群」のリスクです。
これは、首周りの気道が狭くなっていることで、寝ている間に数秒~数十秒も無呼吸の状態が起こってしまいます。
呼吸が止まったり浅くなることで、脳や体内の酸素量も減り、睡眠による回復効果が弱まり、疲労が取れないということも起こります。
また肥満の人は、寝返りを打つ回数も減り、血流の悪化や身体のコリ、張りの要因にもなってしまいます。
「参考:睡眠の質を高める方法7選。疲れが取れない、不眠症の改善策は?」
肥満のデメリット➄うつ病など精神的ストレス
最後の肥満によるデメリットは「うつ病などの精神的ストレス」です。
肥満とストレスの関係を調査した研究によると、肥満の人は「うつ病を併発するリスク」が増えることがわかっています。
「太っていること自体がストレス」と感じる人も多くおり、悲観的になりやすく、幸福度を低下させることもわかっています。
「ストレス太り」という言葉もあるように、ストレスを感じると体内に「コルチゾール」というストレスホルモンが増えます。
このコルチゾールが増えると、ストレスを紛らわすために食べる回数や量が増えてしまいます。
「参考:ストレスが増えると太る?原因はストレスホルモン?解消法は?」
肥満だと寿命は10年縮まる:まとめ
「肥満と寿命の関係」や「肥満であるデメリット」について解説していきました。
まとめると
- 日本人男性の3人に1人、女性5人に1人が肥満
- BMIが25以上の人は肥満
- BMIは体重kg÷(身長m)²で計算できる
- 肥満だと寿命が縮まる
- 重度の肥満の人は寿命が10年縮まる
- 肥満によるデメリットは腰痛など身体の痛み
- 肥満によるデメリットは生活習慣病のリスクが増える
- 肥満によるデメリットは姿勢が悪くなる
- 肥満によるデメリットは睡眠障害
- 肥満によるデメリットはうつ病など精神的ストレス
なんとなく身体に悪いことは知っていても、放置している人がほとんどです。
肥満により不健康になるとやりたいこともできず、自分だけでなく家族や周りにも迷惑をかけてしまいます。
将来後悔しないように肥満を放置しないようにしましょう。
当院は八尾、東大阪を中心にカイロプラクティックの出張施術を行っています。
肩こり、腰痛を始めお身体のお悩みがある方は、お気軽にご予約下さい。
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